北陸のお赤飯と、、、

食文化

祖母のお赤飯

先日実家のおうち(北陸のある地域)に帰省していたのですが、当日はお祭りということで、祖母がお赤飯を作ってくれていました。

これが、小豆の優しい甘みと食感とそれを包み込むようなもちもち食感のもち米がたまらなく美味しいんです!パクッとお茶碗いっぱい食べれてしまいますよ。

私は祖母の作ってくれるおはぎが大の好物であり、帰省の度にお願いをしていました。今回の帰省は集落総出のお祭りと重なっており、おはぎではなく、「お赤飯」を作っているとのことでした。

一方で、今回、私の故郷に連れてきた関西出身の友人の第一声は

「おばあちゃん、お赤飯?白いんだね」

東日本のお赤飯 西日本のお赤飯

そうなんです!お赤飯は東日本と西日本で調理法、使用する豆の種類などの違いから出来上がりのお赤飯の色味が大きく異なります。

  • 東日本:白っぽい
  • 西日本:赤っぽい

他にもこのような形で、表を作れるぐらい東日本と西日本ではお赤飯には違いがあります。

項目東日本(関東・東北など)西日本(関西・九州など)
色合い白っぽく淡い赤(ピンク寄り)濃い赤色
豆の種類小豆(煮崩れやすい)ササゲ(煮崩れにくい)
煮汁の扱い煮汁を少なめに使う → 淡い色煮汁をしっかり使う → 濃い色
食べる場面主に祝い事(誕生日、入学、結婚など)祝い事に加え、法事など仏事でも用いる地域あり
味付け塩味中心(甘さ控えめ)地域によっては甘味を加える(砂糖入りも)
もち米の割合もち米100%が多いもち米+うるち米を混ぜることが多い
象徴・意味控えめな赤 → 清浄・上品・祝いの印濃い赤 → 魔除け・力強い祈願・繁栄の象徴

中でも大きな違いは、東日本では小豆、西日本ではささげを使用すること。

西日本お赤飯にはささげのワケ

なぜ、ささげなのでしょうか。

元々は小豆を使用してお赤飯を作っていたのですが、祖母のお赤飯にも見られるように、炊飯の過程で亀裂が入ってしまいます(煮崩れとも言いますね)。これが、江戸時代の武将からしたら、「亀裂」 → 「切腹」という連想を持たせてしまったようで、「これは縁起が良くない!」とのことで丈夫な殻をもつささげが使用される様になった。

というのがささげ使用の経緯になります。

いずれにせよ、豆類とご飯というのは非常に相性がいいですね。

お豆の炊き込みご飯

豆とご飯の炊き込み料理といえば他にも、、

  • 豆ご飯(えんどう豆ご飯)
    グリーンピース(うすいえんどう)を塩と一緒に炊き込む。春の味覚。
  • 大豆ご飯
    煎った大豆や蒸し大豆を一緒に炊き込む。香ばしい風味。
  • 黒豆ご飯
    節分や正月の黒豆を炊き込む料理。ほんのり甘みと香り。

などなどありますよね!

それでは世界に目を向けるとどうでしょうか

  • ガロニャーダ(ブラジル)
    黒目豆(カウピー)や黒豆と米を炊く料理。お赤飯に近い立ち位置。
  • モロ・デ・ハバス(ペルー)
    そら豆と米を炊いた料理。ハーブやスパイスを加えることも多い。
  • カリビアン・ライス・アンド・ピーズ(ジャマイカなど)
    赤インゲン豆やピジョンピーを米と一緒に炊く。
  • キチュリ(インド・バングラデシュ)
    レンズ豆やムング豆と米を一緒に炊いた料理。スパイス入りで粥状に近い。
  • ホッピン・ジョン(アメリカ南部)
    黒目豆と米を一緒に炊く料理。新年の縁起物。

魅惑のカリビアン・ライス・アンド・ピーズ

中でもカリビアン・ライス・アンド・ピーズ知っていますか??

こちらカリビアン・ライス・アンド・ピーズのレシピ動画です。サムネイル画像からは「お赤飯」を匂わせる色合いをしていますが、動画をぜひご覧ください。ココナッツミルクで煮込みながら炊き上げるんです。ココナッツミルクのほんのりした味わいが美味しいとのこと。とっても気になりますね。ジャマイカに行く時はカリビアン・ライス・アンド・ピーズ(Rice and Peas)は要チェックですね!

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